カーテンレール・ロールスクリーン・ブラインドの取り付けで快適な住まいへ
住宅の住み心地を決める要素にはいろいろありますが、意外に重要なのが窓まわりです。
窓に設置するカーテンやブラインドといった商品全般、いわゆるウインドウトリートメントの中でどのようなタイプを選ぶかによって、光や風の調節、見た目の美しさなどが変わってきます。
そこで今回は、ウインドウトリートメントの種類と主な機能、用途に合った選び方のポイントについてご紹介します。
ウインドウトリートメントの種類とは?
ウインドウトリートメントには、主に4つの種類があります。まずは、違いとともにそれぞれのメリットとデメリットをつかんでおきましょう。
カーテン
カーテンレールに吊り下げて設置するタイプがカーテンです。ドレープとよばれる厚手の生地と、レースとよばれる薄手の生地とを1枚ずつ吊り下げるケースがほとんどですが、高台にある戸建やタワーマンションの高層階などでは景観を楽しむためにレースだけを使うケースも増えています。
カーテンのメリットは操作が簡単なこと。両開きでも片開きでも、横方向に生地を引っ張って開閉するだけです。また防音や遮光、遮熱など光熱費の節約につながる機能をもった生地も多く、室内環境を手軽に改善できます。
ウォッシャブルタイプの生地なら、カーテンレールから取り外して洗濯機で洗えるためお手入れが簡単です。
ただし生地の素材や質によっては傷みが早く、へたりが出やすいのはデメリットです。また幅が広い窓ほどカーテンを開け切ったときの「たまり」部分が大きくなるため、室内のレイアウトに影響する場合があります。
ロールスクリーン
上部にメカとよばれるパーツを取り付け、1枚の生地を巻き取りながら上下に開閉します。カーテンのようなひだがなく、フラットな状態なのが特徴です。
見た目がすっきりとしていること、フラットなのでお手入れがしやすいことが大きなメリットです。最近は生地の種類がとても豊富で、布だけでなく和紙や写真のような特殊加工がされた生地もあり、室内のインテリアに合わせて選べます。
しかし、掃き出し窓など通行する機会が多い窓に設置するとほぼ巻き上げた状態にしておかなければならず、日光や外からの視線を遮る効果は期待できません。またカーテンのように陰影が出ないため、カーテンと比べると見た目が安っぽくなりやすいのがデメリットでしょう。
ブラインド
上部にメカを取り付けるのはロールスクリーンと同じですが、スラットと呼ばれる5~10cm幅の羽をコード操作でたたんだり広げたりするタイプがブラインドです。スラットの向きが横長だとベネシャンブラインド、縦長だとバーチカルブラインドと呼びます。
コード操作によってスラットを上下もしくは左右に操作することで開閉しますが、スラットの角度を変えて室内に入ってくる光や風を自由に調整できます。外からの視線が気になる場合も、スラットの角度を調整すれば遮ることができます。
スラットの素材は木や布、和紙、プラスチックと多岐にわたり、インテリアに合わせて選べる点もメリットでしょう。
ただしスラットが何枚も分かれているため、ほこりやごみをとるお手入れはやや手間がかかります。また、風が強い日に窓を開けていると、スラットが揺れて音を立ててしまう場合が少なくありません。
お悩み別ウインドウトリートメントの選び方
室内に設置するウインドウトリートメントを選ぶ場合は、用途に合ったタイプを選ぶのがおすすめです。よくあるお悩み別におすすめのタイプをまとめてみました。
・日光が入りすぎてまぶしい
庇が浅かったり窓ガラスにフィルムを施工しておらず室内に日光がたくさん入ると、まぶしいだけでなく床や家具などが劣化しやすく、エアコンの効きも下がります。
こういう場合は、遮熱タイプのレースを選べるカーテンか、スラットで光を調整できるブラインドがおすすめです。
・外からの視線をカットしたい
交通量が多い道路沿いに立つ戸建や、都心部で隣接したビルとの距離が近いマンションなどでは、外からの視線が気になりますね。
こういう場合は、ミラーレースとよばれる生地を選べるカーテンが一押し。レースですから外からの光や風はそのまま取り入れつつ視線はカットすることができます、少し目が詰まっているため紫外線もカットするタイプが多く一石二鳥ですね。
・室内を簡単に仕切りたい
広めの洋室を半分に仕切って使いたい、部屋の一部を収納場所にしているので見えないように目隠ししたい、そんな場合はロールスクリーンがおすすめ。
レースカーテンでも間仕切りはできますが、音や視線のカットは期待できません。ロールスクリーンだと互いの気配は感じつつプライバシーは守れますし、カーテンのようにたまりができないのですっきりしたデザインを楽しめますよ。
ウインドウトリートメントを設置する際の注意点とは?
ウインドウトリートメントをリフォームで取り替える際は、設置する場所の幅と高さの寸法を正確に測ることが重要です。たとえば窓部分なら、幅や高さが窓よりも小さいと遮光や防音の機能は意味がなくなりますし、見映えもよくありません。
既存のカーテンレールにブラインドやロールスクリーンを取付けるのは可能ですが、カーテンレールが2列タイプならブラインドやロールスクリーンは窓側のレールに取り付けましょう。室内側につけると、毎日の操作や本体の重みでレールにかなりの負担がかかり、変形しやすくなるからです。
念のため、既存のカーテンレールがブラインドやロールスクリーンを取り付けできるタイプなのかをリフォーム業者に確認しておくことをおすすめします。
今までとは違う色や柄、機能のウインドウトリートメントに取り替えるだけで、住み心地だけでなく室内の雰囲気もがらりと変えられるのはうれしいものですね。手軽にできるリフォームのひとつとして、まずはリビングや寝室など過ごす時間が長い場所から試してみてはいかがでしょうか。