玄関収納のお悩み解決には「シューズクローゼット」~設置のメリットと事前に知っておくべきこと~
住まいの顔とも言える玄関は毎日使う場所であると同時に来客が必ず通る場所ですから、
できるだけすっきりとさせておきたいもの。とはいえ家族の靴や傘などが多くてつい出しっぱなしに…といった悩みが起こりがちですね。
玄関収納の新しい形として最近注目されているのがシューズクローゼットです。玄関の横に小部屋のようなスペースを設けて、靴だけでなく傘やアウトドア用品などの収納場所として使います。
今回はこのシューズクローゼットをテーマに、一般の下駄箱との違いは何か、どんなサイズやタイプを選ぶといいのか、設置するメリットなどを交えながらお伝えしていきましょう。
玄関の靴収納に関するお悩み例
靴と言ってもその種類はさまざま。また使うシーズンや用途によって使用頻度も異なるため、靴の収納は意外に難しいですね。実際に玄関の靴収納についてどんな悩みをもっているのか、住宅に関するお役立ち情報がまとめられているサイト『LIMIA』で紹介されている靴の収納に関するアンケート結果を見てみましょう。
まずは靴の収納や保管の方法について悩んでいるかどうかですが、なんと94%もの人が悩んでいることが分かりました。
「備え付けの玄関収納に入りきらない」「子どもが生まれて靴の量が増えた」といった理由で靴が上手に収納できていないようです。(※)
次に靴の収納についての問題点はどこかについて。ダントツの一位はスペース不足。所有している靴の量に対して収納スペースが圧倒的に少ないことが分かります。次に湿気やカビ、ニオイといった換気設備のない玄関ならではの悩みも多いようです。(※)
玄関収納の悩みを解決するには、収納スペースの確保と換気効率のアップが重要だということが言えるでしょう。
(※)引用元:LIMIA
https://limia.jp/idea/81446/
シューズクローゼットと普通の下駄箱の違いや特徴は?
こうした玄関収納の悩みを解決するために、まずはシューズクローゼットと従来の下駄箱との違いとそれぞれの特徴をまとめました。
シューズクローゼットの特徴
シューズクローゼットは下駄箱のようなキャビネット式ではなく、空間として収納スペースを確保する方法です。「開ける」というよりは「入る」という感覚で使います。
形状や広さはさまざまですが、靴の高さに合わせて動かせる棚が壁に沿って設置されています。
オープンになっているため、一目でどこにどの靴が入っているか分かりやすいです。靴だけでなく、傘やアウトドア用品、ハンガーパイプをつけてコートなどを吊るせるようになっているタイプもあります。
下駄箱の特徴
一般的に普及している下駄箱は、玄関スペースの一角に設置するキャビネットタイプの収納です。棚の位置が動かせるのはシューズクローゼットと同じですが、キャビネットタイプのため扉で中を隠すことができます。
あまり大型のアイテムは入りませんが、傘や杖などの小さなアイテムは収納可能。キャビネットの組み合わせ方によってはキャビネットの上に花などを飾れますし、ミラー付きの扉を選べば外出前に全身をチェックすることもできます。
シューズクローゼットのサイズや設置位置にはどんなタイプがある?
まず、シューズクローゼットのサイズですが、4人家族の場合で1人4~5足の靴を所有していると仮定すると、最低でも間口は1m、奥行は1.5m程度は確保したいですね。シューズクローゼットに入った時、左右どちらかの壁面に棚があるイメージです。広くはありませんが、家族全員の靴と傘、小さめのアウトドア用品は入るサイズです。
可能であれば間口・奥行とも1.5m程度確保するとかなり余裕が出ます。シューズクローゼットに入った時、左右に棚があって真ん中は通路というイメージです。棚の配置によってはベビーカーなども立てて収納できるでしょう。
設置位置は、玄関で使うものや保管したいものを収納するスペースですから、玄関を入った左右どちらかに隣接させるのが基本です。
またプランとしては主に2つあります。靴のまま入る土間タイプか、逆に廊下側から使える室内タイプかのどちらかです。使い勝手や玄関全体の間取りによって選びましょう。
シューズクローゼット設置のメリット
下駄箱より、かなり収納量がアップするシューズクローゼット。そのメリットには次のようなものがあります。
玄関スペースがすっきりする
キャビネット式である下駄箱を設置すると、どうしても奥行分が出てしまうため玄関スペースが狭くなってしまいます。さらに出し入れのたびに扉を開けるスペースも考えておかなければいけません。
シューズクローゼットは玄関とは別のスペースとして設けるため、玄関スペースはすっきりします。壁面に絵を飾ったり、小さな棚をつけて花を飾ったり、デザインミラーをつけてより広く見せたり、玄関スペースのインテリアを楽しめますね。
収納量が増える
下駄箱のように箱として区切る方法ではなく、床から天井までめいっぱいスペースを使えるということもあって収納量がぐんと増えます。下駄箱だと収納しづらいロングブーツやレインブーツなどの背が高い靴も並べやすくなります。
雨や汚れも気にせず収納できる
土間タイプのシューズクローゼットにした場合、雨でぬれた靴や傘、土がついたアウトドア用品なども気にせずに収納できるのでストレスがかなり減ります。土間が汚れたらほうきで掃くだけなので掃除も楽ですね。
外壁に面した壁に小窓をつけておけば、天気のいい日は換気ができますからニオイや湿気対策になり清潔な環境で靴を収納できます。
玄関がすっきりとする上に収納量もアップするシューズクローゼットは、靴や傘の収納に関する悩みを解決できる優れもの。確保できるサイズや位置をしっかり検討して、ライフスタイルに合ったシューズクローゼットをつくりましょう!