ペット(犬・猫)を飼っているお家に合うリフォームとは?~床材や腰壁材、室内ドア、畳を快適に~
家族の一員として毎日一緒に暮らすペット。代表的なペットである犬や猫を飼っている家庭は年々増えてきています。また、以前は庭で飼うことが多かった犬を室内で飼うケースが多くなっているだけに、新たな悩みも出てくるようになってきました。
飼い主もペットもストレスなく暮らすためには、住宅内で工夫することが必要です。そこで今回は、犬や猫などのペットを飼う家庭ならではの悩みにはどのようなものがあるのかをチェックしながら、その問題を解決するためのリフォームのコツについてご紹介します。
犬や猫を飼っている家庭で生まれやすい悩みとは?
犬や猫と暮らす日常はとても楽しいものです。しかしペットは人間とは違う生態を持っていることもあり、人間だけで暮らす場合では起こりにくい悩みが生まれることがあります。
まずもっとも多い悩みはニオイ。ペット専用のトイレをきちんと作って、ペットもそこで用を足してくれる場合でも、ニオイがゼロというわけにはいきません。換気をこまめに行ったり消臭剤を使うなどの工夫をしている家庭が多いようです。
次に多いのが爪とぎによるキズ。犬や猫は爪が伸びてくると自分が決めた場所で爪を研ぐ性質があります。フローリングや柱が傷だらけになる、ソファの張地が破けるといった経験は一度はあるのではないでしょうか。
その他には、ペットが室内を走る時にすべって転んでしまったり、抜けた毛が室内のあちこちにふわふわと漂ってしまう、鳴き声が大きくて近所に気を使うといった悩みもありました。ペットはとてもかわいいですが、実際に室内で飼うとなるとさまざまな悩みが起こることが分かります。
ペットと快適に暮らせるためのおすすめリフォームとは?
ペットとの共存生活では、人間だけで暮らす場合とは少し違う工夫が必要です。双方とも快適に暮らすためには、傷みやすい床材や腰壁材、室内ドア、畳などをペット向けの商品に取り替えると悩みが解消できることがあります。そのいくつかをご紹介しましょう。
床材
床が一般的なフローリング仕上げになっている場合は、犬や猫の爪によって傷が入りやすいです。傷が入ると人間がはだしで歩く際に不快感がありますし、見た目も美しくありません。ペット用の傷が入りにくいフローリングに張り替えることを検討しましょう。
また、床が硬すぎるとペットが走り回るうちに脚の関節を傷めてしまいます。クッション性のあるペット対応フローリングや、素材自体がやわらかいコルクタイル、ペット用のクッションフロアなどを選ぶのもひとつの方法です。ペット用の床材は万が一おしっこなどで汚れた時も掃除がしやすい仕上げになっているため、掃除がしやすいという意味でもおすすめです。
壁材
単にクロスを張っているだけでは、犬や猫が爪を研いだ際に大きな傷が入ってしまいます。床から80~90㎝程度の高さまでは腰壁材を張っておくと、傷がつきにくく汚れがついてもさっと拭くことができます。また、腰壁材の上部は消臭機能がついたクロスで仕上げるといいでしょう。消臭機能があるクロスは、ニオイの分子を吸着して分解するため、ニオイが気にならなくなります。また雑菌の繁殖を抑える抗菌機能のあるクロスや、湿気を抑える調湿作用のある壁材を使うと、人間もペットも快適に暮らせる空間ができあがります。
室内ドア
一般的な室内ドアは、ハンドル部分が床から90㎝程度の高さにあるため、人間しか開けられません。ペットだけで部屋から部屋に移動したくてもできないとなると、いつも人間がドアを開けてあげなければならず手間がかかりますね。また、留守中だとペットのストレスがたまる可能性もあります。
ペットが自分で自由に出入りできるよう、下端にペット専用の出入口が設けられたペット用ドアに交換すると、こうしたストレスは解消できます。
畳
ペットがフローリングで脚を傷めないか心配な場合や、もともとある畳で爪を研いで困っているといった場合は、ペット用の畳に張り替えてみましょう。すべりにくく、爪を研いでも傷が入りにくい表面加工がされているので、ペットのお世話も畳のお手入れも簡単になります。また、防ダニ加工がされている商品だと、ペットがダニ由来の皮膚炎などにかかる可能性が低くなります。
ペット対応リフォームを行う際の注意点は?
ペットと快適に暮らすために行うリフォームは、内装材の交換が中心です。ただしペット対応の内装材は一般のものと比べるとかなり数が少ないので、一般的な内装リフォームよりも色やデザインが決まってきてしまうということは頭に入れておきましょう。
また、職人など知らない人間が出入りするという工事中の状況は、人間であっても慣れないもの。ましてやペットにとっては大きなストレスになりかねません。万が一脱走することなどがないよう、工事中のペットの管理については事前に家族でよく相談しておくことが大切です。
かわいいペットのためのリフォームは、結果的に飼い主である施主にとっても住みやすくなるためのリフォームです。商品をじっくりと比較検討して、総統にとってお気に入りの空間へとグレードアップしていきましょう。