日差しを遮りながら風を取り込むことができるすだれは、暑い夏に家の中を過ごしやすくするために古くから日本で利用されてきた。住宅のスタイルが変わった現在でも、風情のある見た目と使い勝手のよさからすだれの人気は根強く、日よけと目隠しを兼ねるアイテムとして重宝されている。ただ、なかにはアルミサッシの窓にすだれを取り付けられるのか、どうやって取り付ければいいのかがわからずに、すだれの購入に踏み切れない方もいるだろう。ここでは、それぞれの取り付け場所に対応したハンガーやフックを紹介するとともに、基本的な取り付け方法と巻き上げの操作について解説する。
[取り付け場所に対応するハンガー、フックの種類]
すだれの取り付け場所によって、使用できるフックの種類は異なる。取り付け場所を決めてから、適合するフックを用意しよう。
<サッシ枠へ取り付けるタイプ>
窓のアルミ製サッシ枠への取り付けには、ネジを締め付けて枠をはさむタイプのハンガーを使用する。枠の形状や厚みによっては取り付けできない場合があるので、取り付けたいサッシに適合するか事前の確認が必要だ。
<シャッターボックスへ取り付けるタイプ>
スチール製シャッターボックスなどへの取り付けに適しているのが、強力なネオジム磁石と滑り止めシートを併用したマグネットタイプの取り付けフック。何度でも付け外しができ、跡が残らないのが特徴で、賃貸でも安心して使うことができる。
<コンクリート壁などへ取り付けるタイプ>
凹凸のないコンクリート壁などへの固定には、両面テープを使って接着するタイプが向いている。シール感覚で貼ることができて、接着力も強力だ。
<手すり、物干し竿へ取り付けるタイプ>
手すりや物干し竿などパイプ状のものへの取り付けに適しているのがバンドタイプのフック。バンドを巻ける太さのものであれば、長さを調整してしっかりフィットさせることができる。
[すだれの取り付け方]
【用意するもの】
・すだれ
・すだれハンガー
・すだれ用巻上器
今回はウッドデッキやテラス、ベランダなどに面していて、人の出入りのある掃き出し窓を例にすだれを設置するケースを紹介する。
1.すだれハンガーを取り付ける
※通常、シャッターボックスに取り付ける場合はマグネットタイプか接着タイプのフックを使用するが、今回はサッシ枠に取り付けできて、より一般的なすだれハンガーを使って取り付け方を説明している。
すだれハンガーのネジを緩めて、サッシ枠外側の縁に本体を差し込む。
すだれハンガーがずれないように一方の手で押さえながら、2カ所のネジを締め付けて固定する。
すだれに合わせて取り付け位置を決め、すだれハンガーをサッシ枠の2箇所に取り付ける。
2.すだれをハンガーに掛ける
すだれ上部の竹をすだれハンガーに掛ける。
以上ですだれの取り付けは完了。すだれを上げ下げする必要がない場合は、ここで作業終了だ。風による揺れやバタつきを防ぎたい場合は、すだれの下部にヒモをつけてウエイトやレンガなどに固定するとよい。
3.巻上器を取り付ける
日差しを調整したい窓、出入りのある窓に取り付けるすだれを、室内から巻き上げられるようにする。
※撮影のため、取り付け手順の写真は巻上器をすだれの外側から取り付けているが、本来は内側から取り付けて室内側で操作できるようにする。
巻上げヒモの端を本体後部のリング部分に結びつけて、ヒモで輪をつくる。
巻上げヒモの輪に丸めたすだれを通す。
すだれのまん中に本体のクリップを差し込んで固定すると、巻上器の取り付けは完了だ。巻上器の操作ヒモを右側に引くと、好きな高さですだれを止めることができる。